イソップ童話集/とびとたかとはと

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はとの村では、いつもいつも、らんぼうもののとびがおしよせて来ては、大ぜいのはとをくいころしていくので、一たいどうしたらこれをふせぐことができるのだろうかと、みんなあつまって、そうだんしました。
いろいろそうだんのあげく、だれかとびよりもつよいものをたのんで、はとの村をまもってもらうよりほかには、ほうほうがないと云うことになりました。
そこで、これもずいぶんらんぼうものですが、とびよりもつよいと云うので、たかをたのんで見ることにしました。
たかは、さっそくはとの村へやって来ました。そして、その日から、はとたちの考えていたように、とびは、もうはとの村へは、まったくやって来なくなりました。しかし、どうしたことでしょう、はとのくいころされるかずは、とびが、あばれこんで来たころにくらべて、五倍も十倍もおおくなったのです。
一たい、どうしたわけでしょう?
はとたちも、まったくあおくなっておどろいたのですが、それはだれでもありません。村をまもってもらうためにたのんで来たたかが、おなかのすくたび、手あたりしだいに、はとをくいころしていたからなのでした。