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剣璽等承継の儀を行われた件及び即位後朝見の儀を行われた件

提供:Wikisource


〇宮内庁告示第七号

 五月一日午前十時三十分、宮中において、剣璽等承継の儀を行われた。

 五月一日午前十一時十分、宮中において、即位後朝見の儀を行われた。

 天皇陛下おことば及び内閣総理大臣の国民代表の辞は、次のとおりである。

 おことば

 日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました。

 この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします。

 顧みれば、上皇陛下には御即位より、三十年以上の長きにわたり、世界の平和と国民の幸せを願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い心を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯に取り組んでこられました。上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げます。

 ここに、皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研さんに励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望いたします。

 内閣総理大臣の国民代表の辞

 謹んで申し上げます。

 天皇陛下におかれましては、本日、皇位を継承されました。国民を挙げて心からおよろこび申し上げます。

 ここに、英邁えいまいなる天皇陛下から、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、日本国憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としての責務を果たされるとともに、国民の幸せと国の一層の発展、世界の平和を切に希望するとのおことばをたまわりました。

 私たちは、天皇陛下を国及び国民統合の象徴と仰ぎ、激動する国際情勢の中で、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を、創り上げていく決意であります。

 ここに、令和の御代みよの平安と、皇室の弥栄いやさかをお祈り申し上げます。

  令和元年五月二十二日

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