初等科國語 八/玉のひびき

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玉のひびき[編集]

御製[編集]

いそ崎にたゆまずよするあら波をしのぐいはほの力をぞおもふ
西ひがしむつみかはして榮ゆかむ世をこそいのれとしのはじめに

大正天皇御製[編集]

としどしにわが日の本のさかゆくもいそしむ民のあればなりけり
しほ風のからきにたへて枝ぶりのみなたくましき磯の松原

明治天皇御製[編集]

いにしへのふみ見るたびに思ふかなおのがをさむる國はいかにと
あさみどり澄みわたりたる大空の廣きをおのが心ともがな
目にみえぬかみの心に通ふこそひとの心のまことなりけれ
さしのぼる朝日のごとくさわやかにもたまほしきは心なりけり
高殿の窓てふまどをあけさせてよもの櫻のさかりをぞみる

昭憲皇太后御歌[編集]

朝ごとにむかふ鏡のくもりなくあらまほしきは心なりけり
廣前に玉ぐしとりてうねび山たかきみいつをあふぐ今日かな
大宮の火桶ひをけのもとも寒き夜に御軍人は霜やふむらむ