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  • (かんたろう)という十三四の倅(せがれ)が居た。勘太郎は無論弱虫である。弱虫の癖(くせ)に四つ目垣を乗りこえて、栗を盗(ぬす)みにくる。ある日の夕方折戸(おりど)の蔭(かげ)に隠(かく)れて、とうとう勘太郎を捕(つら)まえてやった。その時勘太郎は逃(に)げ路(みち)を失って、一生懸命(いっしょうけん…
    318キロバイト (59,334 語) - 2023年10月17日 (火) 13:42
  • 立った池の女を見るやいなや、たちまち悟った。――花は必ず剪(き)って、瓶裏(へいり)にながむべきものである。  この時三四郎の腰は椽側を離れた。女は折戸を離れた。 「失礼でございますが……」  女はこの句を冒頭に置いて会釈(えしゃく)した。腰から上を例のとおり前へ浮かしたが、顔はけっして下げない。会…
    534キロバイト (98,327 語) - 2023年10月17日 (火) 13:35
  • 。「官軍海陸より並び進んで松前城に迫る。榎本子の兵退き、折戸に拠る。官軍の別隊山道より折戸の後方に出でて夾撃す。榎本子の兵敗る。官艦は松前を砲撃す。榎本軍弾丸尽き、却いて福島一渡尻内幾古内等を保有す。」(節録。)香亭の云ふを聞くに、官兵の折戸を迂回した時、岡田斧吉、本山小太郎が戦死した。「秀頴聞小太郎死。歎曰。余今而始失一臂矣。」…
    1.54メガバイト (342,889 語) - 2024年3月25日 (月) 01:52