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  • 、ことに選び仕うまつれりし百歩の方など思ひ得て、世に似ずなまめかしさを取り集めたる、心おきてすぐれたりと、いづれをも無徳ならず定めたまふを、 「心ぎたき判者なめり」 と聞こえたまふ。 月さし出でぬれば、大御酒など参りて、昔の御物語などしたまふ。霞める月の影心にくきを、雨の名残の風すこし吹きて、花の…
    26キロバイト (5,683 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • き初琴習人もあめるを、もろともに聞きならしたへ。うしろめたく、あはつけき心持たる人き所なり」 と聞こえたまへば、 「のたまはせむままにこそは」 と聞こえたまふ。さもあることぞかし。 暮れ方になるほどに、明石の御方に渡りたまふ。近き渡殿の戸押し開くるより、御簾のうちの追風、なま
    20キロバイト (4,248 語) - 2022年12月1日 (木) 08:09
  • まふ。 「いとうたて、あわたたしき風なめり。御格子下ろしてよ。男どもあるらむを、あらはにもこそあれ」 と聞こえたまふを、また寄りて見れば、もの聞こえて、大臣もほほ笑みて見たてまつりたまふ。親ともおぼえず、若くきよげになまめきて、いみじき御容貌の盛りなり。 女もねびととのひ、飽かぬこと
    25キロバイト (5,442 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • まふ。二の宮も、同じ御殿の寝殿を、時々の御休み所にしたまひて、梅壺を御曹司にしたまうて、右の大殿の中の姫君を得たてまつりたまへり。次の坊がねにて、いとおぼえことに重々しう、人柄もすくよかになむものしたひける。 大殿の御女は、いとあまたものしたまふ。大姫君は、春宮に参りたまひて、またきしろ
    20キロバイト (4,340 語) - 2022年12月1日 (木) 08:09
  • らうじう、はなやかなる心ばへものしたまひし人にて、なりのぼりたまふ年月に添へて、まいていと世にあるかひあり、あらほしうもてなし、御おぼえいとやむごとなかりける。 北の方二人ものしたまひしを、もとよりのは亡くなりたまひて、今ものしたまふは、後の太政大臣の御女、真木柱離れがたくしたまひし君を、式部卿…
    18キロバイト (4,012 語) - 2022年12月1日 (木) 08:12
  • 「かくさぶらひたるついでを過ぐしはべらむは、心ざしなきやうなるを、あなたの御訪らひ聞こゆべかりけり」 とて、やがて簀子より渡りたまふ。 暗うなりたるほどれど、鈍色の御簾に、黒き御几帳の透影あはれに、追風なまめかしく吹き通し、けはひあらほし。簀子はかたはらいたければ、南の廂に入れたてまつる。 宣旨、対面して、御消息は聞こゆ。…
    29キロバイト (6,379 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • 「ひき連れて葵かざししそのかみを 思へばつらし賀茂の瑞垣」 と言を、「げに、いかに思ふらむ。人よりけにはなやかなりしものを」と思すも、心苦し。 君も、御馬より下りたまひて、御社のかた拝みたまふ。神にかり申したまふ。 「憂き世をば今ぞ別るるとどらむ 名をば糺の神にかせて」 とのたまふ、ものめでする若き人にて、身にしみてあはれにめでたしと見たてまつる。…
    60キロバイト (12,881 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • まふ。 箏の御琴は、ものの隙々に、心もとなく漏り出づる物の音がらにて、うつくしげになまめかしくのみ聞こゆ。 琴は、なほ若き方れど、習ひたまふ盛りれば、たどたどしからず、いとよくものに響きあひて、「優になりにける御琴の音かな」と、大将聞きたまふ。拍子とりて唱歌したまふ
    145キロバイト (31,496 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • ← 絵合 薄雲 → 源氏物語 (渋谷栄一校訂) 松風 松風 東の院造りたてて、花散里と聞こえし、移ろはしたまふ。西の対、渡殿などかけて、政所、家司など、あるべきさまにし置かせたまふ。東の対は、明石の御方と思しおきてたり。北の対は、ことに広く造らせたまひて、かりにても、あはれと思して、行く末かけて契…
    29キロバイト (6,363 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • と思ひ続けたまふ。 夕暮の空のけしきいとすごくしぐれて、木の下吹き払風の音などに、たとへむ方なく、来し方行く先思ひ続けられて、添ひ臥したへるさま、あてに限りなく見えたまふ。 白き御衣に、髪は削ることもしたはでほど経ぬれど、筋なくうちやられて、日ごろにすこし青みたまへるしも、なま
    127キロバイト (27,499 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • きさまに、百歩の外を多く過ぎ匂まで、心ことに調へさせたまへり。大臣見たまひもせむにと、かねてよりや思しまうけけむ、いとわざとがましかむめり。 殿も渡りたまへるほどにて、「かくなむ」と、女別当御覧ぜさす。ただ、御櫛の筥の片つ方を見たまふに、尽きせずこまかになまめきて、めづらしきさまなり。挿櫛の筥の心葉に、…
    26キロバイト (5,692 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • まふ声さへ、例の、人に異なり。次に頭中将、人の目移しも、ただならずおぼゆべかめれど、いとめやすくもてしづめて、声づかひなど、ものものしくすぐれたり。さての人びとは、皆臆しがちに鼻白める多かり。地下の人は、まして、帝、春宮の御才かしこくすぐれておはします、かかる方にやむごとき人多くものしたまふ
    15キロバイト (3,175 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
  • など、行く末のことをさへのたまはするに、いと恥づかしうも悲しうもおぼえたまふ。御容貌など、なまめかしうきよらにて、限りき御心ざしの年月に添やうにもてさせたまふに、めでたき人れど、さしも思ひたまへらざりしけしき、心ばへなど、もの思ひ知られたまふままに、「などて、わが心の若くいはけきに
    46キロバイト (10,030 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • と怨ずれば、やむごとくせちに隠したまふべきなどは、かやうにおほぞうなる御厨子などにうち置き散らしたまふべくもあらず、深くとり置きたまふべかめれば、二の町の心安きなるべし。片端づつ見るに、「かくさまざまなる物どもこそはべりけれ」とて、心あてに「それか、かれか」など問
    66キロバイト (14,372 語) - 2022年12月1日 (木) 08:10
  • 「人妻はあわづらはし東屋の 真屋のあまりも馴れじとぞ思ふ」 とて、うち過ぎなまほしけれど、「あまりはしたなくや」と思ひ返して、人に従へば、すこしはやりかなる戯れ言など言ひかはして、これもめづらしき心地ぞしたまふ。 頭中将は、この君のいたうまめだち過ぐして、常にもどきたまふ
    40キロバイト (8,723 語) - 2022年12月1日 (木) 08:12
  • う恋しく思ほえたまふ。 いかで、ことことしきおぼえはなく、いとらうたげならむ人の、つつましきことからむ、見つけてしがと、こりずに思しわたれば、すこしゆゑづきて聞こゆるわたりは、御耳とどめたまはぬ隈きに、さてもやと、思し寄るばかりのけはひあるあたりにこそ、一行をもほのめかしたまふめるに、
    45キロバイト (9,784 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • きたまはむも、さる御仲らひにては、いといとほしくなむ聞きたまふる」 と、おとなおとなしく申したまふ。 「かたしや。わが心ひとつなる人の上にもあらぬを、大将さへ、我をこそ恨むれ。すべて、かかることの心苦しさを見過ぐさで、あやき人の恨み負、かへりては軽々しきわざなりけり。かの母君の、あはれに言ひ…
    20キロバイト (4,342 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • 。対面したはむことをば、今さらにあるまじきことと、女君も思す。「人は心づきなしと、思ひ置きたまふこともあらむに、我は、今すこし思ひ乱るることのまさるべきを、あいなし」と、心強く思すなるべし。 もとの殿には、あからさまに渡りたまふ
    70キロバイト (15,352 語) - 2022年12月1日 (木) 08:14
  • 六条院より伝はりて、右大殿知りたまふ所は、川より遠方に、いと広くおもしろくてあるに、御まうけせさせたまへり。大臣も、帰さの御迎へに参りたまふべく思したるを、にはかなる御物忌みの、重く慎みたまふべく申したれば、え参らぬ由のかしこまり申したへり。 宮、なま
    53キロバイト (11,456 語) - 2022年12月1日 (木) 08:11
  • ほしくこそ」 とのたまふ。 「今は、かのはべりし所をも捨てて、鳥の音聞こえぬ山にとなむ聞きはべる」 と聞こゆれば、 「さらば、その遺言なり。消息は通はしたまふや。尼君、いかに思ひたまふらむ。親子の仲よりも、またさるさまの契りは、ことにこそ添べけれ」 とて、うち涙ぐみたまへり。…
    146キロバイト (31,415 語) - 2022年12月1日 (木) 08:13
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