フランス政府セクト関連法案第1295号
(法案 第1295号)
特定団体が裁判の原告人となる権利。
理由
[編集]ここ数年、フランスはセクト現象の憂慮すべき拡大に直面している。1995年12月22日にジャック・ギュイヤール氏とアラン・ジェスト氏によって提出されたセクト調査委員会報告書は、セクト団体が及ぼす危険について列記していた。現在それらの危険は、周知の事実となっている。 傷害に関する法律違反行為(虐待・傷害・監禁・危難にある者の不救助)、不法医療行為、子供を対象とする家族義務違反、中傷、誣告、プライバシー侵害、脱税、詐欺、欺瞞、背信、労働法違反行為、社会保障法違反行為を、報告書は列挙していた。 ここに提案する法案は、信仰の自由及び結社の自由の原則を問題にするものではない。反人種差別団体や被虐待児童保護団体などと同じように、セクト被害者が訴訟を起こす際にその手助けを行う権利を「家族と個人を守る会」に対して認めることを目的としている。 セクトを法的に定義することは容易ではない。しかし、セクトの不法行為や違反行為を監視したり、被害者が行動を起こす際に支援が受けられる制度を導入するなどして、セクトから国民を守ることが立法府の仕事である、ということを忘れてはならない。 こうした理由から、刑事訴訟法に新たな一節を追加し、前出の報告書に記載されている違法行為や犯罪行為に関わる訴訟の際に原告となる権利を、セクトから個人を守る会に認めることが望ましいと思われる。
法案
[編集]単独条項
[編集]刑事訴訟法第2-16条の後に、次の第2-17条を追加する。 「第2-17条 – 少なくとも5年以上前から定期的に届出を行い、その目的が個人の保護や補佐、及び、個人や集団の自由の保護であると定款に記載している全ての団体は、精神的もしくは肉体的な依存状態を発生させたり悪用したりすることを目的とする団体内において人権や基本的自由を侵害する行為が個人や法人に対して行われ、検察や被害者によって訴訟が起こされた時、刑法の第222-1条から第222-6条、第222-7条から第222-14条、第222-15条から第222-18条、第222-22条から第222-32条、第223-5条から第223-6条、第224-1条から第224-5条、第225-5条から第225-12条、第225-13条から第225-16条、第227-15条から第227-17-2条、第227-22条から第227-27条、第311-1条、第311-3条から第311-11条、第312-1条から第312-12条、第313-1条から第313-4条、第314-1条から第314-2条、第321-条で規定されている違反行為に関連して原告に認められている権利を行使することが出来る。」
1295 – セクト対策に関連し、特定の団体に原告となる権利を認めることに関するカトリーヌ・ピカール氏の法案