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Page:Wagasyu Iisusu Harisutosu Sin yaku01.pdf/257
に
登りて、
海の
彼の
岸なるカペルナウムに
往けり。
既に
昏くなりて、イイスス
彼等に
來らず。
一八風大に
吹きて、
海は
浪たてり。
一九漕ぎ
行くこと
約二十五或は
三十小里にして、
彼等はイイススの
海を
屨みて、
舟に
近づくを
見て、
懼れたり。
二〇彼は
之に
謂ふ、
是れ
我なり、
懼るゝ
勿れ。
二一門徒彼を
舟に
接けんと
欲せり、
舟は
直に
往く
所の
地に
着きたり。
二二明日、
海の
彼の
岸に
立てる
民は、
彼處に
門徒の
登りたる
舟の
外に
他の
舟なく、
且イイススは
門徒と
偕に
舟に
登らずして、
門徒のみ
往きしを
見たり。
二三時に
他の
舟はティワェリアダより、
主の
感謝して
後餅を
食ひし
所に
近く
來れり。
二四是に
於て
民はイイススの
此に
在らず、
其門徒も
在らざるを
見て、
己も
亦舟に
登り、イイススを
尋ねてカペルナウムに
來れり。
二五海の
彼の
岸に
於て
彼に
遇ひて
曰へり、
夫子、
爾は
何の
時にか
此に
來れる。
二六イイスス
彼等に
答へて
曰へり、
我誠に
誠に
爾等に
語ぐ、
爾等の
我を
尋ぬるは、
奇蹟を
見し
故に
非ず、
乃餅を
食ひて
飽きたる
故なり。
二七朽つる
糧の
爲に
勞する
勿れ、
乃永遠の
生命に
存する
糧、
人の
子が
爾等に
與へんとする
者の
爲に
勞せよ、
蓋父なる
神は
彼を
印證せり。
二八彼等曰へり、
我等何を
行ひて、
神の
事を
爲さんか。
二九イイス