を識る者なく、子及び子が顯さんと欲する者の外に、父の誰たるを識る者なし。
二三 又門徒を顧みて、特に彼等に謂へり、爾等が見る所を見る目は福なり。
二四 蓋我爾等に語ぐ、多くの預言者と君王とは、爾等が見る所を見んと欲して、見ざりき、爾等が聞く所を聞かんと欲して、聞かざりき。
二五 時に一の律法師起ちて、彼を試みて曰へり、師よ、我何を爲して永遠の生命を嗣がんか。
二六 彼は之に謂へり、律法に何をか録せる、爾如何に読むか。
二七 答へて曰へり、爾心を尽し、靈を尽し、力を尽し、意を尽して、主爾の神を愛せよ、又爾の隣を愛すること、己の如くせよ。
二八 イイスス之に謂へり、爾の答へし所正し、之を爲せ、乃生きん。
二九 然れども彼は己を義とせんと欲して、イイススに謂へり、我が隣とは誰ぞや。
三〇 イイスス答へて曰へり、或人イエルサリムよりイエリホンに下る時、盗賊に遇へり、彼等其衣を剥ぎ、彼に傷つけ、幾ど死するばかりにして、彼を捨て去れり。
三一 適一の司祭是の路より下りしが、彼を見て、過ぎ去れり。
三二 同じく「レワィト」も彼處に至り、近づきて彼を見て、過ぎ去れり。
三三 惟或サマリヤ人は行きて此に至り、彼を見て憫み、
三四 就きて、
其傷に
油と
酒とを
沃ぎて、
之を
裏み、
彼を
己の
家畜に
乗