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Page:Gunshoruiju27.djvu/357

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上の人などはびむなしかし。宮中將のさもくちおしかりしかな。

心づきなき物。心あしきめのとのやしなひたるこ。さるはこれがつみかはとは思へども。よににくしとおもふ人のせめてまどはし。ねんごろがるさけのみてあめき。くちをさぐり。ひげあるはそれをとりて。ひゞなてれうしなど。やすからずけいめきするひと。まして又めのとの人にそゝのかされて。いやと身ぶるひをし。くちわきをひきたれて。わらひなどするぞわびしく心づきなき。はてはうぢどのにまいりてなど。いたうそぼれうたひしようれはしもある。よき人のさしたまひしをみしが。いみじう心づきなくみえし也。又いそぐこともあり。ものへもけふかならずいかむなど思ふ日あめふるいと心づきなし。つかう人のわれをばおぼさず。なにがしこそときの人など。おなじ心なるどちいひあはせてそしるをこそはみゝにきゝたる。いと心づきなし。

正月の一日は。そらの氣色もうららかにかすみわたりて。めのうちつけによろづめづらしくみなさるゝこそおかしけれ。よにありとある人も。みなすがたかたちなどこそかはることしもあらじを。いかにすることにか。あらむさまにとつくろひたてゝこといみしつゝ。ことにあらためなしたる氣色どもいとおかし。七日は。ゆきまのわかな。あをやかにつみいでて。れいはことにさやうなる物も。めにちかゝらぬ所々にも。もてさはぎあつかひたるこそおかしけれ。あをむまみるとて。さと人はくるまきよげにしたてつゝゆく。なかの御かどのとじきみひきいるゝほどに。かしらどもも一所にゆきあひて。さしぐしもおれおちなどしたるをかた身にわらふも又おかし。さいも左衞門