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整除に關する整數の性質

の剩餘(勿論 を法として)なりと云ふは,普通の除法に於ける剩餘といふ語の意義を擴張せるなり.實にも にて除して剩餘 を得たりとせば との差は の倍數なり,卽ちこゝに謂ふ所の意義に於て を法として の剩餘なり.

が與へられたる整數なるときは

なる數は, が如何なる整數なりとも,必ず を法としての の剩餘なり. にて除して得べき剩餘(除法の剩餘)は卽ち の如き數の中にて最小なる正の整數に外ならず.故に之を を法としての 最小の正の剩餘と云ふ. を法としての の最小の剩餘なるときは

にして