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382 比丘びく年少ねんせうなりとも、ほとけをしへ精勤しやうごんせば、かれ世閒せけんてらすこと、雲閒くもまでたる月輪ぐわつりんごとくならん。

(1) 調戯又は掉擧とも云ふ、心の浮きて落著かざる狀態を指して云ふ。 (2) 淸淨なる生活を營む人を云ふ。 (3) 名色を指して云ふ。 (4) 此の身より邪思惟の水を除くを云ふ。 (5) 五下分結、欲界に屬する五種の煩惱、欲界貪・瞋・身見・戒禁取見・疑。 (6) 五上分結、色無色の上二界に屬する五種の煩惱、色界貪・無色界貪・慢・掉擧・無明。 (7) 五根、信・進・念・定・慧。 (8) 五種の著、貪・瞋・癡・慢・見。 (9) Vassikāヷッシカー.


婆羅門品ばらもんほんだい二十六

383 努力どりよくしてながれ諸欲しよよくれ、(1)婆羅門ばらもん諸行しよぎやうめつさとれば、婆羅門ばらもんなんぢ(2)無爲むゐ〔のほふ〕をらん。

384 婆羅門ばらもんし〔止觀しくわんの〕二ほふおいて、彼岸ひがんたつするときは、智者ちしや愛結あいけつすべくるにいたる。

385 ひと(3)彼岸ひがんなく此岸しがんなく、彼此兩岸ひしりやうがんともになし、怖畏ふゐはなれ、愛結あいけつのぞきたる、かくごときをわれ婆羅門ばらもんぶ。

386 禪思ぜんしありて、離垢りくもとめ、所作しよさすでべんじて、あるなく、最上利さいじやうりたつせるもの、われはこれを婆羅門ばらもんぶ。

387 ひるり、つきよるかがやく、武服ぶふくせる刹利種せつなしゆひかり、禪思ぜんしある婆羅門ばらもんひかる、されどほとけ威光ゐくわうもつすべ晝夜ちうやひかる。