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し、編纂主任に丸山二郎君を推し、大田亮、阿部眞琴、水上一久の三君を委員とし、更に大谷幸雄君を加へ、また資料蒐集等の爲めに大久保利謙君外若干名を臨時委員に依頼して編纂に著手したのである。

 その後漸く進捗し、茲に第一巻を公刊するに至つた事は余の最も悦びとする所である。 また終始その指示と鞭韃とを與へられたる縣當局に對し、更に資料の蒐集等に就いて常に多大の好意と便宜とを寄せられたる大方に對して、一言御禮の辭を陳ぶる次第である。

昭和十四年三月

監  修  黒 板 勝 美


凡例

一 本巻は序説より第五編分國時代までを収め、主として現縣下の地域を中心とすと雖も、直接關係ある地域、殊に日向國諸縣郡に觸れたる所尠しとせず。

一 本巻の資料は諸社寺諸家所藏の文書は多く各所藏者名を冠したり。 而して所據の記録の中舊記雑録は通常薩藩舊記として行はるゝも、今袖ヶ崎島津公爵家所藏の原本の名稱に從ひ、又東京帝國大學史料編纂所備付本に據れるものは多くその名稱等を襲用せり。

一 本文の所説の中、特に参考に資すべき説明は更に之を補説と題して六號活字を以て掲げ、また出典の注は之れを一括して各章節の末尾に列記せり。

一 本巻の編纂に就いては、縣内外の諸社寺及び諸家がその所藏の文書記録の謄寫撮影を許諾し便宜を與へられたるに對してこゝに謝意を表す。

一 本巻の扉の題字は監修の筆にかゝる

昭和十四年三月