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促進するために既にとってきた行動を歓迎する。我々は、まだそうしていない核兵器国がこれに倣うことを求める。我々はまた、透明性を促進するために、まだそうしていない核兵器国に対し、将来のNPT関連会合における、非核兵器国及び市民社会の参加者との双方向の議論とともに行われる国別報告書についての開かれた形での説明を通じたものを含め、非核兵器国と核戦力及び核軍備競争の制限に関する透明性についての有意義な対話を行うことを求める。この観点から、我々は、リスク低減への実質的な貢献として、関連する戦略的活動の事前通告の利点を強調する。G7は、戦略的リスクを低減するための核兵器国による具体的な措置の必要性を認識する。我々は、中国及びロシアに対し、第6条を含むNPTの下での義務に沿い、関連する多国間及び二国間のフォーラムにおいて実質的に関与することを求める。

 我々は、長きにわたって遅延している、核兵器又は他の核爆発装置に用いるための核分裂性物質の生産を禁止する条約の即時交渉開始を求める。2023年は、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)を求める国連総会決議のコンセンサス採択から三十年目の年に当たり、我々は、核軍備競争の再発を阻止するための優先行動として、あらゆる個別の、又は補完的な取組を含め、FMCTへの政治的関心を再び集めることを全ての国に強く求める。この点に関し、我々は、まだそうしていない全ての国に対し、核兵器又は他の核爆発装置に用いるための核分裂性物質の生産に関する自発的なモラトリアムを宣言又は維持することを求める。

 我々は、いかなる国もあらゆる核兵器の実験的爆発又は他の核爆発を行うべきではないとの見解において断固とした態度をとっており、それを行うとのいかなる威嚇も非難し、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効もまた喫緊の事項であることを強調する。我々は、CTBTが法的拘束力を持つまでの間、核爆発実験に反対するグローバルな規範を堅持することに引き続きコミットし、全ての国に対し、核兵器の実験的爆発又は他のあらゆる核爆発に関するモラトリアムを新たに宣言すること、又は既存のモラトリアムを維持することを求める。我々は、核実験を行う用意があるとのロシアの発表に懸念を表明し、ロシアによる核実験モラトリアムの遵守を求める。我々はさらに、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)準備委員会が世界中の核爆発が疑われるものの探知及び報告を行う上で果たす不可欠な役割を強調する。G7は共同で、2023年に1億米ドル以上の額でCTBTOの活動を支援している。我々は、CTBTの検証体制の全ての要素の継続的な運用と長期的な持続可能性を確保するために十分な資源を提供するというG7のコミットメントを再確認し、他の者に対し同様の行動を求める。

 核兵器のない世界は、核不拡散なくして達成できない。我々は、関連する国連安保理決議に従った、核兵器及び既存の核計画、並びにその他の大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画の、