敎育奬勵の結果、就學步合は大正五年度に於て學齡兒童百に付き、九十六・五九の好成績を擧げたり。
兒童學業の成績は、圖畫書方の如き技藝に屬するものに長じ、唱歌は美音にして其の最も得意とするところなり。綴方、算術の如き思考力を要するものは短所とす。國語の練習も亦困難なるを免れずと雖も、敎育實施當初に比すれば、漸次進步して良好となれり。
小學卒業後の成績は、和人に比して良好ならず。是れ其の學校より出づるや、母校を忘れたるが如く、之れに出入して敎師の敎を請はず、其の學びたる事柄を忘却すると共に、一方には社會の惡風に感染するを以てなり。