横づちは、もしやとばかり合槌《あひづち》が、あひにくるかと棚《たな》の端《はし》、こけつまろびつかたで打ち、力《ちから》いつぱい色つやを、打ちいだしたる口説《くぜつ》ごと、宵のきぬたはきぬぎぬに、かなしき風の袖の雨、かわく間まちてあすの夜も、かたい約束うち盤の、せなかを撫でたりたたいたり。
- 底本: 今井通郎『生田山田両流 箏唄全解』下、武蔵野書院、1975年。
この作品は1899年3月4日以前に公表されたもので、作者の死亡から100年以上経過しているため全世界でパブリックドメインの状態にあります。