新体詩抄/シヤール、ドレアン氏春の詩(尚今居士)

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シヤール、ドレアン氏春の詩[編集]

尚今居士

春の景色のゝどけさを いかで好まぬ人あらん
物事さびしきも 心のをのづ
とけて樂み限り 雪もみぞれにふる雨
人をやまことぞなき のどけき春のる時

北風强く吹く冬 野邉深雪みゆきつらゝ
雨もこりていと寒く 障子ふまを建廻
爐火いろりび近く團居まとゐして ねぐらの鳥ことらず
されど嵐も雪も歇む のどけき春の来る時

曇りがちる冬の空 日影もうく晝くらし
されど春りぬれ しくも雲れて
光りのどけき天を見る いぶせく降りし雪霜
跡も殘ら消えうせぬ のどけき春の來る時
この文書は翻訳文であり、原文から独立した著作物としての地位を有します。翻訳文のためのライセンスは、この版のみに適用されます。
原文:

この作品は1929年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。

 
翻訳文:

この著作物は、1899年に著作者が亡くなって(団体著作物にあっては公表又は創作されて)いるため、ウルグアイ・ラウンド協定法の期日(回復期日を参照)の時点で著作権の保護期間が著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)80年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。


この著作物は、アメリカ合衆国外で最初に発行され(かつ、その後30日以内にアメリカ合衆国で発行されておらず)、かつ、1978年より前にアメリカ合衆国の著作権の方式に従わずに発行されたか1978年より後に著作権表示なしに発行され、かつウルグアイ・ラウンド協定法の期日(日本国を含むほとんどの国では1996年1月1日)に本国でパブリックドメインになっていたため、アメリカ合衆国においてパブリックドメインの状態にあります。