信濃の国

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音楽

信濃の国(しなののくに)
作者:浅井洌(1849 - 1938)

Wikipedia
ウィキペディア信濃の国のページがあります。
  • 作曲(1): 依田弁之助(生没年不詳)
  • 作曲(2): 北村季晴(1872 - 1931)
  • 掲載:
    • 『信濃教育会雑誌』第153号、1899年(明治32年)6月 …曲(1)
    • 浅井洌、内田慶三作歌、北村季晴作曲『信濃唱歌』上原書店、1901年(明治34年)2月 …曲(2)
    • 昭和43年5月20日長野県公告 「県歌」(『長野県報』) …曲(2)
  • 指定: 長野県県歌(昭和43年5月20日長野県公告「県歌」)
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この日本を法管轄とする文書は、著作者(共同著作物にあっては、最終に死亡した著作者)の死亡した日の属する年の翌年から起算して50年を経過したものであるため、日本の著作権法第51条及び57条の規定により著作権の保護期間が満了しています。

『信濃唱歌』(1901年) [編集]

信濃國(しなのゝくに)冽作歌
北村季晴作曲

信濃の國は十州(じつしう)に  境(さかひ)つらぬる國(くに)にして
聳(そび)ゆる山はいや高(たか)く  流(なが)るる川(かは)はいや遠(とほ)し
松本(まつもと)伊那(いな)佐久(さく)善光寺(ぜんくわうじ)  四(よつ)の平(たひら)は肥沃(ひよく)の地(ち)
(うみ)こそなけれ物(もの)さはに  よろづ足(たら)はぬ事(こと)ぞなき

四方(よも)に聳(そび)ゆる山々(やま/\)は  御嶽(おんたけ)乘鞍(のりくら)駒(こま)ヶ嶽(たけ)
淺間(あさま)はことに活火山(くわつくはさん)  いづれも國(くに)のしづめなり
流(なが)れ淀(よど)まずゆく水(みづ)は  北(きた)に犀川(さいがは)千曲川(ちくまがは)
南(みなみ)に木曾(きそ)川天龍(てんりう)川  これ又(また)國(くに)の固(かた)めなり

木曾(きそ)の谷(たに)にはま木(き)茂(しげ)り  諏訪(すは)の湖(うみ)には魚(うを)多(おほ)し
民(たみ)のかせぎは紙(かみ)麻(あさ)綿(わた)  五(ごこく)の實(みの)らぬ里(さと)やある
しかのみならず桑(くは)とりて  蠶養(こがひ)の業(わざ)の打(うち)ひらけ
細(ほそ)きよすがも輕(かろ)からぬ  國(くに)の命(いのち)を繋(つな)くなり

尋(たづ)ねまほしき園原(そのはら)や  旅(たび)のやどりの寐覺(ねざめ)の里(さと)
木曾(きそ)の棧(かけはし)かけし世(よ)も  心してゆけ粂路橋(くめぢばし)
くる人(ひと)多(おほ)き筑摩(つかま)の湯(ゆ)  月(つき)の名(な)にたつ姨捨山(をばすてやま)
しるき名所(めいしよ)とみやびをが  詩歌(しいか)によみてぞ傳(つた)へたる

旭將軍(しやうぐん)義仲(よしなか)も  仁科(にしな)の五郎(ごろう)信盛(のぶもり)も
春臺(しゆんだい)太宰(だざい)先生(せんせい)も  象山(ぞうざん)佐久間(さくま)先生(せんせい)も
皆(みな)この國(くに)の人にして  文武(ぶんぶ)の譽(ほまれ)たぐひなく
山(やま)と聳(そび)えて世(よ)に仰(あふ)ぎ  川(かは)と流(なが)れて名(な)はつきず

吾妻(わがつま)はやと日本武(やまとたけ)  (なげ)き給(たま)ひし碓氷山(うすひやま)
穿(うが)つ隧道(とんねる)二十六  夢(ゆめ)にもこゆる滊車(きしや)の道(みち)
道ひとすぢに學(まな)びなば  昔(むかし)の人にや劣(おと)るべき
古來(こらい)山河(さんが)の秀(ひい)でたる  國(くに)は偉人(じん)のあるならひ


  • 底本: 『信濃唱歌』
  • 底本中の旧字を可能な範囲で再現した。
  • 註: 以下のリストに掲載される漢字JIS X 0208外の異体字であり、Unicode表のBMP(基本多言語面、0面)が正しく表示できない環境によっては正しく記されない可能性がある。尚U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォント(IPAフォント等)による記述を行っている。
    • 凡例
      親字 → 異体字 (Unicode番号) ; 異体字の説明。
    • 嘆 → 嘆 (U+FA37) ; 艸冠が「廿」となり、13画目が上に飛び出る字形
    • 海 → 海 (U+FA45) ; 「毋」の部分が「母」となる字形
    • 穀 → 穀 (U+FA54) ; ワ冠と禾の間に「一」を加えた字形
  • 振り仮名は括弧を用いて、くの字点は「/\」を用いて表記した。

『長野県報』(1968年) [編集]

信濃の国浅井洌 作詞

信濃の国は十州に  境連ぬる国にして
そびゆる山はいや高く  流るる川はいや遠し
松本伊那佐久善光寺  四つのたいら肥沃ひよくの地
海こそなけれものさわに  よろず足らわぬことぞなき

四方よもそびゆる山々は  御嶽おんたけ乗鞍のりくらこまたけ
浅間はことに活火山  いずれも国のしずめなり
流れよどまずゆく水は  北にさい千曲ちくま
南に木曽川天竜川  これまた国のかためなり

木曽の谷には真木まきしげり  諏訪すわうみには魚多し
民のかせぎも豊かにて  五穀ごこくみのらぬ里やある
しかのみならず桑とりて  蚕飼こがいのわざの打ちひらけ
細きよすがもかろからぬ  国のいのちつなぐなり

たずねまほしき園原そのはらや  旅のやどりの寝覚ねざめとこ
木曽のかけはしかけし世も  心してゆけ久米路橋くめじばし
くる人多き筑摩つかまの湯  月の名に立つ姨捨山おばすてやま
しるき名所と風雅士みやびおが  詩歌しいかよみてぞ伝えたる

あさひ将軍義仲よしなかも  仁科にしなの五郎信盛のぶもり
春代しゅんだい太宰だざい先生も  象山ぞうざん佐久間さくま先生も
この国の人にして  文武ぶんぶほまれたぐいなく
山とそびえて世に仰ぎ  川と流れて名はつき

吾妻あずまはやとし日本武やまとたけ  なげたまいし碓氷山うすいやま
穿うが隧道トンネル二十六  夢にもこゆる汽車の道
みち一筋ひとすじに学びなば  昔の人にやおとるべき
古来こらい山河さんがひいでたる  国は偉人のあるなら


  • 底本: 『長野県法規集』(長野県法令検索システム)
  • 振り仮名は括弧を用いて表記した。

外部リンク [編集]