「Page:死霊解脱物語聞書.pdf/50」の版間の差分

提供:Wikisource
→‎未校正: ページの作成:「{{r|導師|だうし}}{{r|顕誉|けんよ}}上人{{r|拝顔|はいがん}}{{r|之|の}}{{r|砌|みぎり}}度〻{{r|懇望|こんぼう}}仕{{r|直|しき}}の御{{r|咄…」
 
ページの状態ページの状態
-
未校正
+
校正済
ページ本文(参照読み込みされます):ページ本文(参照読み込みされます):
1行目: 1行目:
{{r|導師|だうし}}{{r|顕誉|けんよ}}上人{{r|拝顔|はいがん}}{{r|之|の}}{{r|砌|みぎり}}度〻{{r|懇望|こんぼう}}仕{{r|直|しき}}の御{{r|咄|はなし}}を{{r|深|ふか}}く{{r|耳|みゝ}}の{{r|底|そこ}}にとゞむといへとも本より{{r|愚癡忘昧|ぐちもうまい}}の{{r|身|み}}なればかく{{r|有難|ありた}}き{{r|現證|んしやう}}{{r|不思議|ふしき}}の事ともを日を{{r|經|へ}}んまゝあとなく{{r|忘|ばう}}せんほいなさに{{r|詞|ことは}}のつたなきをかへりみず{{r|書記|かきしる}}し{{r|置者|おくもの}}也{{r|猶|なを}}此外にも{{r|累|かさね}}と村中との{{r|問答|もんどう}}には{{r|聞落|きゝおと}}したる事あるべきか。
{{r|導師|だうし}}{{r|顕誉|けんよ}}上人{{r|拝顔|はいがん}}{{r|之|の}}{{r|砌|みぎり}}度〻{{r|懇望|こんぼう}}仕{{r|直|しき}}の御{{r|咄|はなし}}を{{r|深|ふか}}く{{r|耳|みゝ}}の{{r|底|そこ}}にとゞむといへとも本より{{r|愚癡忘昧|ぐちもうまい}}の{{r|身|み}}なればかく{{r|有難|あり}}き{{r|現證|んしやう}}{{r|不思議|ふしき}}の事ともを日を{{r|經|へ}}んまゝあとなく{{r|忘|ばう}}せんほいなさに{{r|詞|ことは}}のつたなきをかへりみず{{r|書記|かきしる}}し{{r|置者|おくもの}}也{{r|猶|なを}}此外にも{{r|累|かさね}}と村中との{{r|問答|もんどう}}には{{r|聞落|きゝおと}}したる事あるべきか。
::{{r|顕誉|けんよ}}上人{{r|助|すけ}}か{{r|灵魂|れいこん}}を{{r|吊|とふらひ}}給ふ事<br />
::{{r|顕誉|けんよ}}上人{{r|助|すけ}}か{{r|灵魂|れいこん}}を{{r|吊|とふらひ}}給ふ事<br />
比は{{r|寛文|わんぶん}}十二年。{{r|飯沼|いゝぬま}}{{r|龜山|じゆきさん}}{{r|弘經寺|ぐきやうじ}}にて。四月{{r|中旬|ちうしゆん}}
比は{{r|寛文|わんぶん}}十二年。{{r|飯沼|いゝぬま}}{{r|寿龜山|じゆきさん}}{{r|弘經寺|ぐきやうじ}}にて。四月{{r|中旬|ちうしゆん}}
の{{r|結解|けつげ}}より。大{{r|衆|しゆ}}一同の{{r|法問|ほうもん}}。十七日に{{r|始|はじま}}り。三{{r|則目|そくめ}}に{{r|當|あたつ}}
の{{r|結解|けつげ}}より。大{{r|衆|しゆ}}一同の{{r|法問|ほうもん}}。十七日に{{r|始|はじま}}り。三{{r|則目|そくめ}}に{{r|當|あたつ}}
て。十九日の{{r|算題|さんだい}}は。{{r|發迹入源|ほつしやくにふげん}}の{{r|説破|せつは}}なれば。{{r|各〻|おの{{く}}}}{{r|真宗|しんじう}}
て。十九日の{{r|算題|さんだい}}は。{{r|發迹入源|ほつしやくにふげん}}の{{r|説破|せつは}}なれば。{{r|各〻|おの{{く}}}}{{r|真宗|しんじう}}

2021年5月28日 (金) 01:59時点における版

このページは校正済みです

導師だうし顕誉けんよ上人拝顔はいがんみぎり度〻懇望こんぼうしきの御はなしふかみゝそこにとゞむといへとも本より愚癡忘昧ぐちもうまいなればかく有難ありかたき現證けんしやう不思議ふしきの事ともを日をんまゝあとなく癈ばうせんほいなさにことはのつたなきをかへりみず書記かきしる置者おくものなを此外にもかさねと村中との問答もんどうには聞落きゝおとしたる事あるべきか。

顕誉けんよ上人すけ灵魂れいこんとふらひ給ふ事

比は寛文ぐわんぶん十二年。飯沼いゝぬま寿龜山じゆきさん弘經寺ぐきやうじにて。四月中旬ちうしゆん結解けつげより。大しゆ一同の法問ほうもん。十七日にはじまり。三則目そくめあたつ て。十九日の算題さんだいは。發迹入源ほつしやくにふげん説破せつはなれば。各〻おの真宗しんじう利剱りけんひつさけ。施化せけ利生りしやう陣頭ぢんとうにおゐて。法戦場ほつせんでう火花ひはなをちらし。右往左往うわうさわう勝負せうぶをあらそひ。単刀直入たんとうじきにふの はたらき。たがいひまなき折から。祐天和尚ゆうてんおしやう今朝けさより数度すどの かけあいに。勢力せいりきもつかれたまひ。しばらくいきをやすめて。むか ひをきつとながめたまへば。羽生村はにふむらの庄右衛門。只今一大事だいじ の出來し。のんどにせまる風情ふぜいにて。祐天和尚の御かほをあから めもせず。守りたり。和尚おしやう此よし御らんして。いかさま此もの