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2019年1月3日 (木) 21:42時点における版
生樹を焚く
じゅんじゅんと生樹を焚く。
きさらぎの
曇天に、
むくもくと白煙を
蒼ざめた生樹を焚く。
じゅんじゅんと生樹は燃える。
葉脈がもえる。
葉末がもえる
じみじみと蒸気を吐いて
葉も枝も生樹は燃えてゆく。
冬朝の
曇天に、
赫ツ!と燃えあがるいのちの焔むら。
じいんとひからびてゆくいのちの翳り。
あゝ 蒼々と骨が燃える。
あゝ 白々と骨が崩れる。
〈昭和五年、愛誦〉