散じて、有るなきに歸せり。
三七其後登籍の時、ガリレヤ人イウダ起りて、多くの民を誘ひて、己に從はしめしが、彼も亡び、彼に從ひし者も皆散じたり。
三八今も我爾等に語ぐ、此の人人を舎きて、彼等を容せ、蓋此の謀、或は此の所爲、若し人に由らば、自ら毀れん、
三九若し神に由らば、爾等之を毀る能はず、且恐らくは爾等神に敵する者と爲らん。
四〇彼等は之に從へり、乃使徒を召して、之を仆ち、イイススの名を以て言ふことを禁じて、彼等を釋せり。
四一彼等公會の前より出で、主イイススの名に因りて、辱を受くるに堪ふる者と爲りしを喜べり。
四二日日殿に在り、又人の家に在りて、教を宣べ、イイススハリストスの福音を傳へて已めざりき。
第六章
一當日門徒益加はりしに、「エルリニスト」がエウレイ人に對して怨言せしことあり、彼等の嫠が日日の施濟に於て輕んぜられし故なり。
二十二の使徒は大數の門徒を招きて曰へり、我等神の言を舎きて、食卓の事を務むるは、宜しからず。
三故に兄弟よ、爾等の中より、善き證を得、聖神と智慧とに滿てられたる者、七人を擇べ、我等之を立てゝ、此の事を司らしめ、
四我等は專ら祈禱と傳教とを務めん。
五此の言は衆民に悦