三千人なり。
四二彼等は恒に使徒の訓を受け、交際を爲し、餅を擘き、祈禱を行へり。
四三人の心皆畏を懷けり、多くの奇蹟と休徴とは、使徒に由りて、イエルサリムに行はれたり。
四四信ずる者皆相集りて、共に諸物を用ゐたり。
四五産業と所有とを鬻ぎ、各人の需用に從ひて、之を衆に分てり。
四六日日心を一にして殿に在り、家家に餅を擘きて、歡喜と朴直なる心とを以て食を食ひ、
四七神を讚美し、衆民の親愛を獲たり。主は救はるゝ者を日日教會に加へたり。
第三章
一第九時の祈禱の時、ぺトル及びイオアン共に殿に升れり。
二母の胎よりして跛なる者あり、人日日彼を舁きて、美門と名づくる殿の門の側に置けり、殿に入る者に施濟を乞はん爲なり。
三彼はペトル及びイオアンが殿に入らんとするを見て、施濟を乞へり。
四ペトルはイオアンと與に彼に目を注ぎて曰へり、我等を觀よ。
五彼は得る所あらんと意ひて、熟彼等を視たり。
六ペトル曰へり、金銀は我に無し、然れども我に有る者を爾に與ふ、イイスス・ハリストス・ナゾレイの名に因りて、起ちて歩め。
七乃其右の手を執りて、彼を起したれば、其足と踝と直に健くなれり。
八彼は踊りて立ち、且歩み、