ウデヤ人彼に謂へり、今我等は爾が魔鬼に憑らるるを知れり。アウラアム死し、諸預言者も亦然り、而して爾言ふ、人若し我が言を守らば、世々に死を嘗めざらんと。 五三 爾豈我が父アウラアム已に死せし者より大なるか、諸預言者も亦死せり、爾は己を誰とか為す。 五四 イイスス答へて曰へり、若し我己を栄せば、我が栄は無に帰す。我を栄する者は我が父、即爾等が我等の神と言ふ所の者なり。 五五 爾等は彼を識らず我は彼を識る、若し我彼を識らずと言はば、爾等の如き誑者と為らん。然れども我は彼を識り、且彼の言を守る。 五六 爾等の父アウラアムは甚我の日を見んことを望めり、彼且之を見、而して喜べり。 五七 イウデヤ人彼に謂へり、爾年尚五十に及ばざるに、アウラアムを見しか。 五八 イイスス彼等に謂へり、我誠に誠に爾等に語ぐ、アウラアムの未だ有らざる先に、我在るなり。 五九 是に於て彼等石を取りて、彼を撃たんとせり、然れどもイイスス隠れて、其中を過ぎ殿を出でヽ去れり。
九章
一 イイスス
行く
時、
生れながら
瞽なる
人を
見たり。
二 門徒彼に
問ひて
曰へり、
夫子斯の
人の
瞽にして
生れしは、
是れ
孰か
罪を
獲たる、
彼か、
抑其親か。
三 イイスス
答へ