を遣して曰へり、往きて、我等が食せん爲に逾越節筵を備へよ。
九 彼等曰へり、何處に之を備へんことを欲するか。
一〇 彼は之に謂へり、視よ、爾等が城に入る時、水を盛れる瓶を攜ふる人爾等に遇はん、之に随ひて、其入る所の家に入りて、
一一 家の主に語げよ、師爾に謂ふ、我が門徒と偕に逾越節筵を食すべき室は何處に在るかと。
一二 彼爾等に敷き飾りたる大なる楼を示さん、彼處に備へよ。
一三 彼等往きて、其言ひし若き事に遇ひて、逾越節筵を備へたり。
一四 時至りて、イイスス席坐し、十二使徒彼と偕にせり。
一五 彼等に謂へり、我苦を受くる先に、此の逾越節筵を爾等と偕に食せんことを甚望めり。
一六 蓋我爾等に語ぐ、我復之を食せずして、其神の國に成るに至らん。
一七 乃爵を執りて、感謝して曰へり、此を取りて、互に分て。
一八 蓋我爾等に語ぐ、我復葡萄の實より飮まずして、神の國の臨むに至らん。
一九 又餅を取り、感謝して之を擘き、彼等に與へて曰へり、是我の体、爾等の爲に付さるる者なり、爾等此を行ひて、我を記念せよ。
二〇 同じく晩餐の後に爵を執りて曰へり、此の爵は新約、爾等の爲に流さるる我が血を以て立つる者なり。
二一 視よ、我を売る者の手は我と偕に席上に在り。
二二 人の
子は
逝