三一 是くの如く爾等亦此等の事の成るを見ん時は、神の國の近きを知れ。
三二 我誠に爾等に語ぐ、此の世未だ逝かずして、此れ皆成るを得ん。
三三 天地は廃せん、然れども我が言は廃せざらん。
三四 自ら慎め、恐らくは爾等の心は饕餮、沈湎、及び度生の慮に鈍くせられて、彼の日突然爾等に至らん。
三五 蓋斯の日は網の如く、一切全地の面に住む者に臨まん。
三六 故に恒に儆醒して祈れ、此等來らんとする事を悉く遁れて、人の子の前に立つに堪へん爲なり。
三七 イイスス昼は殿に在りて敎を宣べ、夜は出でて、橄欖山と名づくる山に宿れり。民皆朝早く殿に來り、彼に就きて聴けり。
第二十二章
一 除酵節即逾越と名づくる節は近づけり。
二 司祭諸長と學士等とは如何にイイススを殺さんと謀れり、蓋民を畏れたり。
三 時にサタナは十二の一なるイウダ、稱してイスカリオトと云ふ者に入れり。
四 彼往きて、司祭諸長及び庶司と共に、如何にイイススを彼等に付さんことを語れり。
五 彼等喜びて、銀を彼に與へんことを約したれば、
六 彼諾ひて、民の在らざる時にイイススを彼等に付さん爲に、好き機を窺へり。
七 除酵日即逾越節の羔を宰るべき日至れり。
八 イイススはペトル
及びイオアン