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ん爲（ため）なり。

^一六 第（だい）一（いち）の者（もの）來（きた）りて曰（い）へり、主（しゅ）よ、爾（なんぢ）の一（いっ）斤（きん）は十（じふ）斤（きん）を獲（え）たり。

^一七 主（しゅ）彼（かれ）に謂（い）へり、善（よ）い哉（かな）、善（ぜん）なる僕（ぼく）よ、爾（なんぢ）は小（ちひさ）き者（もの）に於（おい）て忠（ちゅう）なりしに因（よ）りて、十（じふ）の邑（まち）を宰（つかさど）れ。

^一八 其（その）次（つぎ）の者（もの）來（きた）りて曰（い）へり、主（しゅ）よ、爾（なんぢ）の一（いっ）斤（きん）は五（ご）斤（きん）を獲（え）たり。

^一九 之（これ）にも謂（い）へり、爾（なんぢ）の五（いつつ）の邑（まち）を宰（つかさど）れ。

^二〇 又（また）其（その）次（つぎ）の者（もの）來（きた）りて曰（い）へり、主（しゅ）よ、爾（なんぢ）の一（いっ）斤（きん）は此（ここ）に在（あ）り、我（われ）巾（ふくさ）に裏（つつ）みて之（これ）を護（まも）れり、

^二一 爾（なんぢ）を畏（おそ）れし故（ゆゑ）なり、蓋（けだし）爾（なんぢ）は厳（げん）酷（こく）なる人（ひと）にして、置（お）かざりし者（もの）を取（と）り、播（ま）かざりし者（もの）を穫（か）る。

^二二 主（しゅ）彼（かれ）に謂（い）ふ、惡（あ）しき僕（ぼく）よ、我（われ）爾（なんぢ）の口（くち）に依（よ）りて爾（なんぢ）を鞫（さば）かん、爾（なんぢ）は我（わ）が厳（げん）酷（こく）なる人（ひと）にして、置（お）かざりし者（もの）を取（と）り、播（ま）かざりし者（もの）を穫（か）るを知（し）りたらば、

^二三 何（なん）ぞ我（わ）が銀（ぎん）を兌銭肆（かわせざ）に預（あず）けざりし、然（しか）せば我（われ）來（きた）りて、之（これ）を利（り）と與（とも）に受（う）けしならん。

^二四 遂（つひ）に前（まへ）に立（た）てる者（もの）に謂（い）へり、彼（かれ）より一（いっ）斤（きん）を取（と）りて、十（じふ）斤（きん）を有（も）てる者（もの）に與（あた）へよ。

^二五 彼（かれ）等（ら）曰（い）へり、主（しゅ）よ、彼（かれ）已（すで）に十（じふ）斤（きん）を有（も）てり。

^二六 曰（いは）く、我（われ）爾（なんぢ）等（ら）に語（つ）ぐ、凡（およ）そ有（も）てる者（もの）には與（あた）へられ、有（も）たざる者（もの）よりは、其（その）有（も）てる物（もの）も奪（うば）はれん。

^二七 且（かつ）彼（かれ）の我（わ）が敵（てき）、我（わ）が彼（かれ）等（ら）に王（わう）たるを欲（ほっ）せざりし者（もの）を、此（ここ）に曳（ひ）き來（きた）りて、我（わ）が前（まへ）に誅（ちゅう）せよ。

^二八 之（これ）を謂（い）ひ畢（をは）りて、イイスス前（まへ）に行（ゆ）き、イエルサリムに向（むか）ひて上（のぼ）れり。

^二九 橄欖（エレオン）山（ざん）と名（な）づくる山（やま）に邇（ちか）く、ワィファギヤ及（およ）びワィファニヤに近（ちか）づきし