へり、奚ぞ我を尋ねたる、豈我は我が父に屬する所に在るべきを知らずや。五〇然れども彼等は其言ひし言を曉らざりき。五一イイスス彼等と偕に下りて、ナザレトに來り、彼等に順ひ居りき。彼の母は此等の言を悉く其心に藏めたり。五二イイススは智慧と齢と神及び人々の寵愛とに益進めり。
第三章
一ティワェリイ ケサリ
在位の
十五年、ポンティイ ピラト イウデヤの
方伯たり、イロド ガリレヤの
分封の
君たり、
其兄弟フィリップ イトゥレヤ
及びトラホニダの
地の
分封の
君たり、リサニイ ワィリニヤの
分封の
君たり、
二アンナ
及びカイアファの
司祭長たる
時、
神の
言はザハリヤの
子イオアンに
野に
臨めり。
三彼はイオルダンの
近傍を
周く
行きて、
罪の
赦の
爲に
悔改の
洗禮を
傳へたり、
四預言者イサイヤの
言の
書に
録せるが
如し、
云く、
野に
呼ぶ
者の
聲ありて
云ふ、
主の
道を
備へ、
其径を
直くせよ、
五凡の
谷は
填められ、
凡の
山と
岡とは
卑くせられ、
曲れるは
直くせられ、
険しきは
平にせられん、
六而して
凡の
肉身は
神の
救を
見んと。
七イオアンは
洗を
受くる
爲に
來れる
民に
謂へり、
蝮の
類よ、
誰か
爾等の
将來の
怒を
避くることを
示したる、
八然らば
悔改に
合ふ
果を
結べ、
自ら
意ひ