コンテンツにスキップ

Page:Textbook of Japanese History for Elementary School on 1943 vol 2.pdf/76

提供:Wikisource
このページはまだ校正されていません

三 國學

萬一、諸外國が日本に攻め寄せた場合、何よりも大切なことは、國民が尊い國がらをよくわきまへ、心を一つにして、敵に當ることであります。それには、國民が、國のため、正しい學問をして、大和心をしつかりと持つてゐなければなりません。かうした正しい學問を進めた人に、德川光圀や本居宣長らがありました。

皇室の御奬勵によつて、學問は、まづ京都を中心に發達しました。家康も、政治をするには、學問が必要であると考へ、學者を招いたり古書を出版させたりしましたので、學問は、江戶でも、しだいに盛んになつて行きました。ことに綱吉は、江戶の湯島に幕府の學問所を開き、熱心に學問を奬勵しました。かうして、元祿のころには、上