- 太宰府……六十九
- 鳳凰堂……七十六
第五 鎌倉武士
- 源氏と平家……八十四
- 富士の卷狩……九十二
- 神風……百二
第六 吉野山
- 建武のまつりごと……百十四
- 大義の光……百二十五
第七 八重の潮路
- 金閣と銀閣……百三十九
- 八幡船と南蠻船……百四十六
- 國民のめざめ……百五十六
年表
第一 神 國
一 高千穗の峯
大內山の松のみどりは、大御代の御榮えをことほぎ、五十鈴川の淸らかな流れは、日本の古い姿をそのままに傳へてゐます。
遠い遠い神代の昔、伊弉諾尊・伊弉冉尊は、山川の眺めも美しい八つの島をお生みになりました。これを大八洲といひます。島々は、黑潮たぎる大海原に、浮城のやうに並んでゐました。つづいて多くの神々をお生みになりました。最後に、天照大神が、天下の君としてお生まれになり、日本の國の基をおさだめになりました。