(三)
前節に說きたる合離の算法を加法及減法となすときは,五,六,八は負數(負の整數)の相等及加法減法に關して次の結果を與ふ,
a − a {\displaystyle a-a} なる數は a {\displaystyle a} に關係なし.是卽ち加法の準數にして,此新しき數を 0 {\displaystyle 0} と名づく. 0 {\displaystyle 0} の關係せる加法は次の如し.
0 {\displaystyle 0} の關係せる場合にも (1),(2),(3) は無論成立すべし.
自然數 a {\displaystyle a} が b {\displaystyle b} より小なるときは a − b {\displaystyle a-b} は新しき數なり.此場合に於ては a + c = b {\displaystyle a+c=b} なる如き自然數 c {\displaystyle c} は存在す,而して (1) によりて