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分數に關する整數論的の硏究

なる條件に適すべき整數 及び剩餘 は必ず存在す.而も斯の如き二つの數が唯一對に限り存在し得べきことは明白なり.第二章(七)の定理は分數の場合に擴張せられたり.

を正の分數とし, 若し より大ならば直に より小なる正の整數を と名づけ,

と置けは は正の眞分數なり.さて より大なる自然數となし, として (1) に於けるが如く

によりて整數 及び を定むれば より小なるが故に, より小なり. 若し ならずば

によりて整數 及び剩餘 を定む, は亦 より小なり.次第に斯の如くに