Page:Shinshiki Sanjutsu Kogi 00.djvu/136

提供:Wikisource
このページは校正済みです
120
整除に關する整數の性質

(1)

なる方程式は必ず正又は負の整數 によりて解き得らるべきことを證明 し,且 の大さに或る制限を設くるとき,斯の如き解答の唯一組に限り存在すべきを說けり.今定理二を用ゐて上の一次不定方程式(一次のヂオフアント方程式)の最完全なる解答を求めんとす.

方程式 (1) の解答許多あり得べき中の一つを となすときは

なり.よりて一般に凡ての解答は

なる條件に適合すべきを知る.さて例によりて となすときは は相素にして

さて の倍數にして而も と相素なりといふが故に,二に