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なりとす。

 所感第四、最後に第四の所感として余は日本人が今一層世界的知識と輪廓とを養成するの必要ある事を說かざるを得ず。

 是を聞く米國の如きは千九百十七年愈歐洲大戰に參加する事となるやハウス大佐を委員長とする幾多の委員會を設け是等の委員會は專門の經濟學者法學者財政家等は勿論人種學者地理學者等をも網羅し分擔を定めて或はシリヤの事情を調査し或はバルカンの問題を考究したりと云ふ、彼等が着眼と抱負の遠大なる以て知るべし、斯くて精密且つ公平なる講和會議資料はウヰルソン大統領の手許に集り大統領は之を提げて威風堂々と巴里に乘込み來れるなり、かのフユーメの問題について