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電信の爲に日々起稿する通報數千枚各國官憲及び新聞への通報十萬枚時々發行のプロパガンダ用小冊子數百萬部日々特種の材料を供給し居る地方新聞數一萬六千に上ると云ふ、米國の如斯活動を見顧みて我國の現狀に及ばゞ誰か心中忸怩たらざるを得む、僅かに存する支那重要地の特種新聞に對してさへ保護金を充分に投じ得ざるが如き有樣にては今後益紛糾を重ぬべき支那外交の舞臺に於て我國がよくその權威ある地位を維持し得べきや否やも深く疑問とせざるべからず、要之プロパガンダ機關の設置と活用とは時世が吾人に向つて要求しつゝある急務中の急務なるが尙此外に今一つ對外プロパガンダの機關として必要欠く可らざるものは海外通信なり、抑も通信は最有