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島問題が講和會議の議題となりし當時の委員諸氏の繁忙は實に眼の廻る程にして夙に起き夜半に寢ね食事すらもゆつくり取る暇なかりしかば何れも顏色憔悴を極めたり、余は夜更けてブリストルの窓より電燈の光の洩るゝを見る每に委員諸氏が心身の勞苦を察して深甚なる感謝と同情とを禁ずる能はざりしが一般國民諸君も亦此點に就きては深く諒察あらむ事を望む。

( チウレリー宮の靑葉を眺めつ
つホテルコンチネンタルに
)