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西郷隆盛言行録
第一篇 南洲と幼時の感化
第一章 家庭と其周圍
西郷南洲は文政十年丁亥十二月七日鹿兒島城下の加治屋町に生る。加治屋町は今の鹿兒島市の西端甲突川の東涯にありて、昔の所謂武士小路の一なると傳へらる。
南洲の生まれたる家は、武士の階級に於ては、所謂小姓組なるものに屬し、家格極めて賤しかりきといへども、その家庭の教育は極めて剛健に
西郷隆盛言行録
第一篇 南洲と幼時の感化
第一章 家庭と其周圍
西郷南洲は文政十年丁亥十二月七日鹿兒島城下の加治屋町に生る。加治屋町は今の鹿兒島市の西端甲突川の東涯にありて、昔の所謂武士小路の一なると傳へらる。
南洲の生まれたる家は、武士の階級に於ては、所謂小姓組なるものに屬し、家格極めて賤しかりきといへども、その家庭の教育は極めて剛健に