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無題『雪󠄁隠󠄂にこごみて』


雪󠄁隠󠄂にこごみて

窓より見れば

裏の雜木に氷雨

けぶれり、

かかるとき睾丸に手をやりて見れば

ちぢかまりて

梅干のごとし、

思念おもひまた、

かくのごとくして、

さぶしさしじに深まれり。

せめてはやよ

ちちと鳴けかし。

ちちと呼べかし。

そこの軒端の寒󠄁雀