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淺春感傷


春のはじめの

ひめ松に

ふるあは雪󠄁の

かそけさや

ひとを戀ふとも

すべなくば

けふもわびつゝ

酒くまむ


早春の賦


弟よ

山羊曳くならバママ

松丘の

みなみにゆかむ


こぞの雪󠄁

松の根方に

うそ寒󠄁く

いまだ殘れど


弟よ

あのなく聲は

はや春の

あほじならずや


この指に

きよくふるゝは

はや春の

風にあらずや


弟よ

山羊曳くならば

松丘のなぞへを

ゆかむ

口笛をならしつ

ゆかむ