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- 莫し。人の面は、など斯く恐ろしきや、老けなど斯くあさましきや。
- 過去、現在、未來を分けてもいはず、總ての燈だ、總ての人を惡業に誘かんがために、點ぜらるゝなり。罪の手引なり。
- 燈の數は上野公園に少く、淺草公園に多し。着手以前に用あれども、以後に用なし。
- 燈影明るき處、罪業あり。暗き處、悔悟あり。燈と鏡と枕とは、歴史家の遺棄す可からざるものなり。
- 驕奢の風、都鄙に瀰蔓すといふは眞歟、恐らくは是れ、驕奢の誤解なるべし。わが繹ね得たる所を以てすれば、昔時驕奢と稱せられたるは、多く他を潤せり。今時のは單に、自己を潤すに過ぎず。
- 故に一人倒るれば、昔は數人共に倒れたり。今は一人の倒るゝに止まる、寧倒さるゝに止まる。
- 之を一家内に見るも、 夫が驕奢は、妻に係はる事なし。妻が驕奢は、夫に係はる事なし。おのれ〳〵が驕奢のためには、夫が飯のつめたきも、妻が衣のいやしきも、相互ひに顧慮する事なし。
- あいそれ職奢なるかな、豪侈なるかな。われは人の數十金、