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格も、その生產費と等しいものである。そこで勞働の沒趣味が增加すればするほど、それと同じ程󠄃度において賃銀は減少する。それにまた、機械の使用と分󠄃業とが增大すればするほど、或ひは勞働時間の延長により、或ひは一定の時間內に要󠄃求される勞働の增加により、或ひはまた、機械の運󠄃轉力の增加等により、その同じ程󠄃度において勞働の總量が增大する。

 近󠄃世產業は、族長的な親方の下にあつた小さな職󠄃場を、工業資󠄄本家の大工場に變更したものである。その工場に詰めこまれる勞働者󠄃の群は、軍隊󠄄的に編󠄃成されてゐる。彼らは產業軍の兵卒として、多數の士官、下士官などを有する完全󠄃な統御組織󠄂の下におかれてゐる。彼らはブルジョア階級󠄃、ブルジョア國家の奴隷であるばかりでなく、機械のために、監督者󠄃のために、殊にはその製造󠄄󠄃󠄄󠄃家たるブルジョア個人のために、日々刻󠄂々、奴隷として使役されてゐる。そしてその專制政治の目的が單に營利であることが明示されればされるほど、その賤