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ある。細目には所󠄃々訂正すべき點もあるだらう。またこの趣旨の實際の適󠄃用は、「宣言」中にもいつてあるとほり、すべての處、すべての時において、その現存せる歷史的狀態によつて決せらるべきものであるから、第二章の終󠄃りに提出されてゐる革命的諸󠄃政策には、必ずしも重きをおくに足りない。あの一段は、多くの點において、今日ならばずつと違󠄄つた文󠄃句で書き現はされるであらう。一八四八年以後における近󠄃世產業の長足の進󠄃步、およびそれに伴󠄃つて進󠄃步し擴大した勞働階級の團結から見る時、また第一にはフランスの二月革命における實際の經驗、第二にはプロレタリヤが初めて二箇月間、政權を握つたパリ・コンミュンの一層󠄃よい經驗から見る時、この「宣言」中の綱領は、ある細目において旣󠄂に廢物に歸してゐる。特にパリ・コンミュンによつて立證された一事がある。すなはち「勞働階級は單に出來合ひの國家機關を握つて、それを自分の目的に使用することは出來ない」(「フランスにおける內亂」を參照。そ