231
身惡業を防護し、身を能く制せよ、身非業を棄てて、身に善業を修せよ。
232
口惡業を防護し、口を能く制せよ、口非業を棄てて、口に善業を修せよ。
233
意惡業を防護し、意を能く制せよ、意非業を棄てて、意に善業を修せよ。
234
賢者の身を能く攝し、更に口を愼み、意を制せる賢者は、これ能く防護せる人なり。
(1) 涅槃の意。 (2) 優婆塞の名なり、以下四偈は佛の此の優婆塞を敎へ給ひし時の偈なり。
垢穢品第十八
235
汝、今、黃める木の葉の如く、閻魔の使者亦汝の傍に立つ、門出の門に立ち、路資汝の身にあるなし、
236
此の汝、己の燈となり、疾く精勤して智者となれ、〔さらば〕垢穢を拂ひ、愛著を離れて、天上の聖地に到らん。
237
汝、今、年老い、閻魔の傍に來れり、汝に途上休息の所なく、路資亦あるなし。
238
此の汝、己の燈となり、疾く精勤して智者となれ、〔さらば〕垢穢を拂ひ、愛著を離れて、再び老死に入ることあらじ。
239
智者は〔銀〕工の銀〔垢を去る〕が如く、次を逐ひ、刹那刹那に、些づつ、己の垢穢を去れ。
240
鐵より生じたる垢の、鐵より出でて鐵を食むが如く、分外の受用を望むものは、其の業のため