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銃後國民の覺悟と神への感謝

 議員諸君! 

 一九四〇年七月に行つた余の最後の平和提案が拒否されて以來、我々としてはこの鬪爭は最後まで鬪ひ拔かねばならぬといふ點を、すでに充分に承知してゐる。故にアングロサクソン的、ユダヤ的、資本主義的世界がボルシエヴイズムと統一戰線を形成してゐる事實は、我々國民社會主義者にとつては、何ら奇とするに足りない。我々はドイツの國內においても、彼らが常に同樣の寄合世帶を爲しつつあつたことを見て來たのだ。しかし我々は、國內におけるこの鬪爭を成功裡に遂行し、十四年間に亘る權力獲得の死鬪の後に、遂に我々の敵を殲滅した。ドイツを奈落の底から救ひ出さんと決意した時、余は未だ名もなき一介の兵士であつた。この鬪爭が如何に困難であつたかは、多くの諸君が知るところである。僅か七人の黨員によつて行はれた小さな運動から一九三三年一月三十日の責任ある政府結成に至るまでの道程は、實に奇跡的なも