Page:Issennen no rekishi wo tsukuran.pdf/60

提供:Wikisource
このページは検証済みです


まい。此處でも同一の方法が用ひられるに至つた。この男は最初に先づ戰爭を嚇しかける、それからその原因を捏造し、勝手な主張を持ち出し、それから嫌惡すべき遣り方でキリスト敎的僞善の雲の中へ身を隱し、かくて徐々ながら、確實に人類を戰爭へ引き込むのであるが、古くからのフリーメーソンの加盟員として、その際自己の行爲の誠實を證せんがために、神を證人に呼ぶことを忘れないのである。

 余は信ずる、今や遂に一の國家が、この史上に、たゞ一度しか見られない眞理と權利とに對する破廉恥な非行に對して、むしろ此の男の方で望んで居り、從つてそれに關して今更彼が驚くに當らないところの、かの抗議の一步を決然と踏み出したことを、諸君の總べてが一種の救濟だと感じられたであらうといふことを。

 日本國政府が幾年にも亘る此の男との商議の後、遂に、最早これ以上かくも侮辱的な遣り方で嘲弄されることを我慢出來ずとして起つたことは、我々すべてを、即ちドイツ國民と否全世界の再余の正しき人々のすべてが、定めし深い滿足を以て眺めたことであらう。ルーズヴエルトの背後にある勢力が如何なるものであるかは、我々の知