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た。この國々の大部分は大體自由を有しなかつたのである。何故かと云ふのに彼等はルーズヴエルト氏の同盟國に合倂されたか、或は保護領に編入されたものである。議員諸君! 諸君は當時余が此の人附きのよい男に丁寧で、しかもはつきりした返答をしたのを御記憶のことと思ふ。まあしかし、これが少くとも數ケ月間この健康な戰爭挑戰者のお喋りを封じ込んだわけである。

平和の詐欺漢ルーズヴエルト

 扨て、彼の代りに登場したのが尊敬すべきルーズヴエルト夫人である。彼女は我々の住んでゐる樣な一の世界に生活するのは拒否したのである。

 これは少くとも理解し得る。その理由は、我々の世界は詐欺や掛引の世界ではなく實に勤勞の世界である。この夫人の亭主は、然し、暫く靜養した後、一九三四年十一月四日に中立法の改訂を敢行し、ドイツの敵國側へ一方的に供給するために、今や武器輸出禁止を廢止したのである。