Page:Issennen no rekishi wo tsukuran.pdf/50

提供:Wikisource
このページは検証済みです


 ルーズヴエルト大統領は斯くの如く益々憎惡及び挑發政策の强化を實行しつつ最近再び侮辱的聲明を發して駐獨アメリカ大使を召喚した。爾來獨米兩國關係は僅かに代理大使によつて結ばれてゐる。

 ルーズヴエルト大統領は一九三八年以來ヨーロツパの建設政策に對する凡ゆる可能性を計畫的に且つ故意に阻止せんと企ててゐる。彼はその際他國に向つて平和に關心を有すと僞り、然も平和的協調政策を遂行する用意ある國に對しては借入金の閉塞、經濟壓迫又は貸金停止等の手段により恫喝するのである。(註、ユダヤ人の復讐に成功した時の祭)

 これに就いてワシントン、ロンドン、パリー及びブリユツセル駐箚のポーランド大使からの報吿によると、驚く可き事實が判明する。一九三九年この男は、その挑發部隊を强化し始め、議會に於いて全體主義諸國に對抗し、戰爭以外の凡ゆる政策を遂行すると恫喝してゐる。

 彼は他國がアメリカの問題に干涉せんと企て、且つ、モンロー主義の維持を衒つて