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備 考  伊集院氏の始祖島津俊忠即ち久兼の父とし或は久兼の祖父島津忠經とする文書があるが、是は正しくない。始祖なるものは始めて氏を稱した人である。若し氏を始めて名乗った人の父を始祖とし、祖父と始祖とすることゝなれば島津忠久が始祖となり源頼朝が始祖となり遂に停止する所になきに至らん。伊集院氏の始祖は伊集院を氏とした人「久兼」が始祖たる事疑ひなきことである。島津國史には久兼を始祖としてある。

昭和十四年五月二十五日印刷
昭和十四年六月  十日發行
鹿兒島縣日置郡伊集院町下谷口一四八二
編輯兼発行者 黒江  可
鹿兒島市東千石町六番地
印刷者    中村 庄一
鹿兒島市東千石町六番地
印刷所 稲本報徳舎鹿兒島工場
電話 二〇八六番

發行所 鹿兒島縣伊集院町町役場