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神は。松のを。やはたは。むかし御かどにておはしましけむこそめでたくおかしけれ。行幸にのはなにたてまつるよ。ひらのゝいがきにくずのいとおほくはひたりしに。つらゆきが。秋にはあへずとよみたるこそ思ひいでられておかしかりしか。かすが。すみよし。

佛は。やくし。如いりんの人をわたしわづらひて。つらづえつきてなげき給へる。いとあはれにかたじけなし。地ざう。がう三世は。みめこそおそろしげにおはすれど。御ちかひいとあはれにたのもし。だらにも。いとつきしかめり。

經は。法華經。品は。方便品。やくさうゆ品。だいば品。六のまきはさながら。仁王經の下局。壽命經。だらには。阿彌陀大壽そせう尊勝だらに。ずいぐ隨求だらに。千手だらに。すほう修法は。ならがただらによむさまも。なまめかしうやさし。大ゐとくのもいとおかし。

寺は。つぼさか。いしやま。かさぎ。ほうりん。兩山は。さかほとけの御ぢう處のなににたるがあはれなるなり。こがは粉河。しが。

文は。文選。文集。こそむもおもしろし。集は。万えふ集。古今。物がたりは。すみよし。うつぼのるい。殿づくり。くにうつりはにくし。とほ君。月まつ女。こまのは。くひものまうくるぞにくき。むもれ木。かはほりの宮。ど經は夕暮。だらにはあか月。あそびはよる。人のかほみえぬほどはよし。法華經はふだん。

時は。さる。とり。ね。うし。經のかうしは。かほよきつとまもるほどにこそ。とく事のたうとさもきこゆれ。ほかざまにむきぬればみゝにもいらず。つみのふかさなれば。あからめせじとねんじゐたるにくさげなるもつみうる心地す。このこと