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おなじすがたにき給。赤き帶に靑色のはゞき赤色のみじかき袴也。御ともの人々みなみさきばかりなる金がたなどもさゝせらる。かたはらのにはそしり侍りけめども。かやうのことはあながちに法も式もさだまらず。たゞ時代にしたがふことぞかし。いまやうなどとてさだまりたる器などをだにも。はじめてしいだして用いらるゝためし。古もなきにしも侍らねば。そしりはかへりて道せばきなるベし。旅の衣のたつ日さだまりて。
修理大夫。 右京大夫。
日野弁。 畠山左近大夫將監。
同七郞。
眞下。 古山十郞。
このほかはをの〳〵の舟にて參侍り。
畠山右衞門佐。 山名播磨守。
細川淡路守。 土岐伊豫守。
探題。伊豫入道。 今川越後入道。
同右衞門佐。 同中務大輔。
伊勢右衞門入道。 曾我美濃入道。
朝倉因幡守。 若王寺別當。
古山珠阿。 松壽丸。
士佛。
かやうの人々也。侍二三人しもべ三四人ばかりめしぐすべしと定下さるれば。舟數よりも人かずはすくなかりき。兵庫にては赤松の千菊丸。此ところのあるじ申侍けり。まことにこ