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でも善いが四本五本となつたら何れを主とすべきか。朱子に易學啓蒙に於て之れに付いて詳かに述べて居る。曰はく

一爻變ずる時は本卦の變爻の辞を以て占ふ。
二爻變ずる時は本卦の二つの變爻の辞を以て占ふ。但だ上爻(二つの中の)を以て主となす。
三爻變ずる時は本卦及び之卦の象の辞(一卦全体の辞)を占ふ。而して本卦を以て貞となし、之卦を悔となす。前の十卦は貞を主とす。後の十卦は悔を主とす。(六十四卦は何れも一爻變ずるものとすれば六卦となり、二爻變ずるものとすれば十五卦となり、三爻變ずるものとすれば二十卦となる。以下略す。其二十卦に就て前の十卦後の十卦といふのであるが要するに人爲的の弊を免れない。貞は不變悔は變ずることで不變と變との關係を見せしむるのである)。
四爻變ずる時は之卦の二つの不變爻を以て占ひ下の爻を以て主と