コンテンツにスキップ

Page:Danpen Hagiwara KyojiroShishu.djvu/51

提供:Wikisource
このページは検証済みです

お前が奴等の口車の前に默つて默り通りしてゐることは
身をもつてそれらの敵であることを宜吿してゐるからだ。


斷 片 42


どんなかたり屋もすまし屋の胸も筒拔けさせる眼
どんな姿をしてゐてもお前が好く生きてゐることは
我々をふるひ立たせる
お前のまた俺の
どんな少しの噓もお互ひに怒らしめ憎ましめたものは
何んであつたか?